7月31日 新規失業増加続く
Source :3 Months Of Hell: U.S. Economy Drops 32.9% In Worst GDP Report Ever (NPR)
7月30日、労働省は新規失業保険申請数を公表した。今週は143.4万人と、1.2万人の増加となった。19週間で累計5,413万人となる(新規失業保険申請件数data)。雇用保険被保険者の中の失業者数も1,702万人と、86.7万人の増加となった。
また、COVID-19対策で導入された追加失業給付(「Topics2020年3月30日 2兆ドル対策(COVID-19)」参照)の新規申請数は、
5/30: 79.9万人
6/ 6: 70.0万人
6/13: 77.4万人
6/20: 88.1万人
6/27: 99.7万人
7/ 4:104.6万人
7/11: 95.5万人
7/18: 93.6万人
7/25: 83.0万人
と、減少が続いている。

一方、COVID-19感染は高止まり状態となっている。

Johns Hopkins University Health
そして、手が付けられない状況に陥ってしまった州は30州と、先週から8州も増えてしまった(「Topics2020年7月24日 新規失業反転増加」参照)。

COVID Exit Strategy
※ 参考テーマ「労働市場

7月30日 Uber/Lyft包囲網
Source :Uber and Lyft Drivers Win Ruling on Unemployment Benefits (The New York Times)
7月28日、NY連邦地方裁は、NY州政府に対してUber/Lyftドライバーに通常の失業保険を給付するよう、判決を下した(「Topics2020年5月30日 失業保険>コロナ対策」参照)。併せて、Uber/Lyft社に対して、失業保険を給付できないように遅延戦術を駆使していると非難した。

CA州、MA州では、Uber/Lyft社がドライバー達を独立事業者として扱っていると、州政府が訴訟を起こしている(「Topics2020年5月6日 CA州 Uber/Lyftを提訴」「Topics2020年7月18日 MA州 Uber/Lyftを提訴」参照)。

また、7月24日、Pennsylvania州最高裁は、Uberドライバーは独立事業者ではなく、通常の失業保険の受給資格があるとの判決を下した。

司法の世界では、Uber/Lyft包囲網は広がっている。

※ 参考テーマ「人事政策/労働法制

7月27日 医薬品価格抑制大統領令
Source :President Donald J. Trump Is Taking Action to Lower Drug Costs and Ensure That Americans Have Access to Life-saving Medications (The White House)
7月24日、トランプ大統領は、医薬品価格に関する4つの大統領令に署名した。
  1. インシュリン、エピネフリンに関する割引を、低所得層患者に還元する(大統領令)。

  2. 処方薬の輸入を認める(大統領令)。

  3. 製薬会社と処方薬ベネフィットマネジャーの間で秘密の取引をすることを禁止し、処方薬利用者に直接割引を還元する(大統領令)。

  4. Medicare Part Bで提供する処方薬の価格を、先進国で最も低い価格とする。
ところが、この4つ目の大統領令の内容は公表されていない。トランプ大統領は、7月28日に製薬会社首脳と会談し、8月24日の執行日までに協議を続けるとしている(President's Remarks)。

これに対して、PhRMAは強く反発している(NPR)。

※ 参考テーマ「医薬品

7月26日 Medicare枯渇早まる
Source :Another Problem On The Health Horizon: Medicare Is Running Out Of Money (NPR)
Medicare Part A(HI)の基金の枯渇が早まりそうだとの推計が出ている。

今年4月に財政状況に関するレポートが公表されているが、その際に示された基金枯渇時期は2026年と、昨年のレポートと同じであった(「Topics2019年4月25日 年金/Medicareの余命」参照)。そこには、COVID-19の影響は考慮されていなかった。というよりも、考慮できなかった、というべきだ。

専門家の推計では、以下の3つの要因により、枯渇時期は早くて2022年にまで早まるとみられている。
  1. 失業者の急増により、HI保険料収入が急減している。

  2. COVID-19感染症拡大、Medicare加入者の増加に伴い、医療費支出が増えている。

  3. COVID-19対策(The CARES Act)の財源として、Medicare基金のうち少なくとも$60Bが使われた(「Topics2020年3月30日 2兆ドル対策(COVID-19)」参照)。
基金が枯渇した場合の想定はできていない。これまで一度も起きたことではないからだ。とはいっても、これまで何度も基金が枯渇することはレポートで示されてきたのだから、何のプランもないということはあるまい。

※ 参考テーマ「Medicare

7月25日 センサスから不法移民除外
Source : With No Final Say, Trump Wants To Change Who Counts For Dividing Up Congress' Seats (NPR)
10 Census Facts That Bust Common Myths About The 2020 U.S. Head Count (NPR)
7月21日、トランプ大統領は、ロス商務長官に対し、センサス結果から不法移民の数を除いた数値を提出するよう命じるメモランダムを発した。 昨年6月に、連邦最高裁からセンサスに「市民権の有無」を含めることを差し止められた(「Topics2019年6月28日 最高裁:市民権質問停止」参照)。その後、トランプ大統領は、センサスに「市民権の有無」を含めることを断念し、その代わりに、市民権の有無に関する公的データの収集を命じ、センサスとこれらの情報を突合して数字を出すよう命じた(「Topics2019年7月13日 市民権質問最終決定」参照)。

その一環で、州政府からも州民情報を収集している(「Topics2020年7月15日 州民情報の収集」参照)。

合衆国憲法では、センサスにより「アメリカに住んでいる」人数を調査し、これに基づいて、大統領が連邦議会下院の議員数割り当て案を作成して連邦議会に提出するよう規定している。

この規定に従って、1790年の第1回センサス以降、不法移民を含めた居住者数を調査し、議員数割り当てが行なわれてきた。しかし、上記sourceによると、Alabama州は、憲法の規定は不法移民を想定していなかったとして、下院議員割り当てに不法移民を含めないよう、連邦裁判所に対して訴えを起こしている。

これは大統領選に向けて大きな議論となろう。

※ 参考テーマ「人口/結婚/家庭/生活」、「政治/外交」、「大統領選(2020年)

7月24日 新規失業反転増加
Source :Job Picture Worsens: Millions More File For Unemployment, In Reversal (NPR)
7月23日、労働省は新規失業保険申請数を公表した。今週は141.万人と、10.9万人の増加となった。18週間で累計5,270万人となる(新規失業保険申請件数data)。季節調整前の数値は減少に転じている。雇用保険被保険者の中の失業者数も1,620万人と、111万人の減少となった。雇用保険からの脱落が増加していることを窺わせる。
また、COVID-19対策で導入された追加失業給付(「Topics2020年3月30日 2兆ドル対策(COVID-19)」参照)の新規申請数は、
5/30: 79.9万人
6/ 6: 70.0万人
6/13: 77.4万人
6/20: 88.1万人
6/27: 99.7万人
7/ 4:104.6万人
7/11: 95.5万人
7/18: 97.5万人
と、再び増加に転じた。

一方、COVID-19感染は拡大が止まらない。

Johns Hopkins University Health
そして、手が付けられない状況に陥ってしまった州は22州と、先週から4州増えてしまった(「Topics2020年7月17日 失業率悪化の兆候」参照)。

COVID Exit Strategy
※ 参考テーマ「労働市場

7月23日 NE州:Medicaid拡充
Source :Nebraska governor defends two-year delay to expand Medicaid (Associated Press)
Nebraska州は、懸案であったMedicaid拡充を、10月1日から施行することとなった。予定通りである。これに伴う加入申請を8月1日から受け付ける(「Topics2020年1月20日 NE州:就労義務規定申請」参照)。

2018年の州民投票でMedicaid拡充が可決されてから、2年近く経っての施行である。それと言うのも、NE州の州知事、州議会とも共和党が握っていて、何とかMedicaid拡充を阻みたかったからだ。それで、就労義務規定を導入することでささやかな抵抗をしながらの施行ということになったのだ。

Medicaid拡充により、NE州9万人の低所得者層が加入可能となる。

※ 参考テーマ「無保険者対策/NE州

7月22日 無保険者増加予測
Source :10M could lose employer-sponsored healthcare as COVID-19 spurs job losses (HR Dive)
COVID-19感染症拡大に伴う失業により、無保険者が増えている。
  1. 4〜12月の間に、家族の誰かが職を失う経験をするのは4,800万人にのぼりそう。

  2. その結果、企業提供医療保険プランを失うのは1,000万人以上になる。

  3. そのうち、約330万人は、他の家族の企業提供保険プランに加入することが見込まれる。

  4. また、約280万人はMedicaidに加入する。

  5. さらに、60万人は個人保険市場でプランを購入する。

  6. 残る約350万人が無保険者となる。
企業提供医療保険プランを失う人のうち、3割強が無保険者となってしまう見込みだ。

※ 参考テーマ「無保険者対策/連邦レベル」、「医療保険プラン

7月21日 来年の保険料は?
Source :Coronavirus already upends 2021 health insurance premiums and copays (CNBC)
COVID-19感染症拡大が、来年の医療保険プラン保険料に大きな影響を与えようとしている。しかし、その方向性は定まらない。

COVID-19の拡大に伴い、その治療や検査コスト、さらには治療薬(Remdesivirなど)が上市されれば、そのコストも高まる。最近言われ始めたように、秋から冬にかけて再拡大するようであれば、なおさらだ。

一方で、COVID-19拡大の影響で、不急の治療や定期検査、ガン手術などは先延ばしされて、足許の医療費は縮小している。保険大手は、MLR規制に伴い、年前半分の保険料の15%を加入者に還元している。この他の医療費の圧縮がが、2021年も続くのか、それとも今年抑制した反動で急増するのか、見通しが立たない。

大手企業のベネフィットマネジャーを対象とした調査では、大手保険会社からは3〜4.4%の増加を求められているようだが、実際の契約時にはどうなるかわからない。ぎりぎりまで慎重に見極めることになる。

※ 参考テーマ「医療保険プラン