11月28日 Medicare処方薬制度改正提案
Source :2020 Medicare Advantage and Part D Drug Pricing Proposed Rule (CMS)
11月26日、CMSがMedicare処方薬の価格抑制を目的とした制度提案を公表した。これは、今年5月のトランプ大統領が示した処方薬価格抑制のための青写真に基づいて行われた提案である(「Topics2018年5月19日 処方薬価格抑制策を提案」参照)。ポイントは次の通り。
  1. Medicare Part Dの"Protected Classes"に含まれる処方薬の価格について、プランに大幅な交渉権を賦与する。

  2. 2020年1月以降、処方薬購入者に対してより低価格の代替薬品があるかどうかを即座に示す機能を、プランが提供することを認める。

  3. プランからMedicare加入者に対して送付する処方薬説明書の中に、処方薬の価格情報とより低価格の代替薬品に関する情報を提供することを義務付ける。

トランプ大統領の意気込みに較べると、少々小振りの提案となっている。

※ 参考テーマ「Medicare

11月21日 ベネフィット関連の所得税変更
Source :Commuting and Adoption Benefit Amounts Rise in 2019 (SHRM)
11月15日、IRSから2019年所得税に関する変更が公表された。上記sourceで取り上げているのは、通勤費補助と養子縁組支援に関する所得控除額の引き上げである。
  1. 通勤費補助/駐車料金補助

    いずれも、所得控除限度額が月額$5引き上げられて、$265/Mとなる。
    Qualified Transportation Benefit Exclusion
    (monthly limits)
    2019 2018
    Transit passes and van pool services
    $265
    $260
    Qualified parking
    $265
    $260

    Source: IRS Revenue Procedure 2018-57, page 17.

    実は、昨年12月に可決された大型減税法案(「Topics2017年12月21日 ペナルティ課税ゼロ」参照)では、企業が従業員に対して通勤補助等を支出した場合は損金不算入を認めない、つまり課税するよう変更した(「Topics2017年12月27日 減税法案のベネフィットへの影響」参照)。

    企業側は損金不算入、従業員側は所得控除拡大と、一見真逆な方向に見えるが、企業側からすると、大幅税率引き下げにより、大きなダメージはないそうだ。むしろ、この人手不足の中で人材確保のためには積極的に通勤費補助は出そうというのが流れだそうだ。

  2. 養子縁組支援

    これはあまり馴染みがないので、上記sourceに則って少し詳しくまとめておく。 まず、企業が提供する養子縁組支援補助について、所得控除限度額を$270/Y引き上げて、$14,080/Yとする。

    ただし、通勤費補助とは異なり、FICA税の対象になる。

    また、所得控除の対象となるのは、税制適格な支出であり、配偶者の子供の養子縁組に関する費用は対象とならない。

    高額所得者については、この所得控除限度額を逓減させていくが、2019年はその対象となる所得を引き上げる。つまり、減税規模は拡大する。

    養子縁組に関わる費用については、税額控除も用意されている。年間の上限額は、同じ$14,080/Yで、所得税負担額を超えた金額は5年間繰り延べることができる。ただし、一つの支出について所得控除、税額控除の両方は適用できない。通常は、税額控除から利用していくことになるのだろう。
    Adoption Benefits
    (Annual limits)
    2019 2018
    Excludible amount $14,080
    $13,810*
    Phase-out income thresholds:

    Phase-out begins
    $211,160
    $207,140**
    Phase-out complete $251,160
    $247,140**

    Source: IRS Revenue Procedure 2018-57, page 17.


    SHRMの調査によれば、養子縁組支援補助を提供している企業は、2014年の6%から2018年には11%に増えている。従業員の家族に優しいベネフィットによって従業員の引き留めを図ろうとする企業が増えている。
※ 参考テーマ「ベネフィット